料理なんでも小事典  日本調理科学会編

結構、自炊するので読んでみることにしました。
事典となっていますがタイトルごとの記事を集めたような本です。

調理に関する科学的根拠を100項目以上にわたって説明。
なぜこの下ごしらえが必要か、たとえば味をしみわたせるためのかくし包丁などある程度しっていたものから温めたチーズでなぜ糸を引くのと引かないがあるか、プロセスチーズとなナチュラルチーズの違いによるものとか。(ちなみに糸を引くのがナチュラルチーズ)
カツオをたたきにする理由。などなど。

料理本は手順だけは載っていても、なぜそうするのか記述がないものが多く応用が利かないものが多いと感じていました。理由分かれば影響が少なければ省略したり、また他の料理に応用できたりするのだが、そういった疑問をいくつかは解決。

しかし、そうかな?とやや同意できないところも。味覚は個人的なものだからある程度はそういうこともあるかもしれません。

たとえば
かつおのたたき、おいしくするために周辺に火を通し、たたきにする」と書いてあったが他の刺身に比べてどうしてもカツオのたたきをはずせないことはなく。刺身に向かないものを無理に刺身にしている感があります。(かつおのたたき嫌いではありません)他の刺身を凌駕するカツオのたたきに巡り合っていないからかもしれません。

また、「ジュースや果物は冷やしたほうが甘く感じる」というものピンときませんでした。たとえばアイスクリームなどは溶けて常温になったもののほうが異常に甘く感じないでしょうか?

あと、記述はなかったがカレーを煮込む前に肉や野菜を炒めるのはどれほどの効果がありなぜかを知りたいと思っていて、めんどくさいのでいきなり煮込みたいと思っています。以前肉のうまみを閉じ込めるからとか、香ばしく仕上げるためとか、材料に早く火が通るとかのように聞いたことがあったのですがこの本でも記述を期待していましたがありませんでした。