技術経営の考え方 MOTと開発ベンチャーの現場から 出川通著

久しぶりの投稿です。
読書
 
研究から開発事業化産業化へと実現していくための技術マネジメントのあり方を、経験をもとに構成されています。
技術系のひとは研究開発に専念したい人も多いと思いますが
こういった産業化までの道筋を考える人がいないといろんな意味で立ち行かない現実がわかります。
 
経験された大企業の例を中心にかかれていました。
MOTの発想では研究から開発の壁を越えることを魔の川を越える、開発から事業化の壁を越えることを、死の谷を越える、事業化から産業化の壁を越えることをダーウィンの海を越えるとここでも表現していました。
それほどたいへんなんだということです。
 
成功例や失敗例もあり、特に10年以上のプロジェクトでの失敗とは、気が遠くなる話がありました。
それにより配置換えや、退職、など人事面でもさらっと書いていましたがプロジェクト当事者は大きな転換をせまられることもあったと考えます。
 
経験者だけあり実務的な社員から経営者までの幅広い視点でみていました。
著者自身は非常ににハイレベルな方だと感じました。
 
ここまでしないと世界に通用しないとしんどいと、とることもできるし、やりがいを見出せば苦にも感じずチャレンジしたいと思うのかといろいろと考えてしまいました。
 
いま組織に属していない自分としては遠い世界の話のようにも思いましたが、いろいろな問題にとりくむところは参考になったと思います。