正社員が没落する    堤 未果   湯浅誠 著

それぞれの著者のレポートと対話形式ですすみました。
たとえ正社員でも貧困層になってしまうという内容ですし、また多くなっているとのことです。
 
堤氏はアメリカの状況に詳しくその現状をレポートされていました。
湯浅氏はテレビ出演も多く有名で経験されたことを踏まえた記述でした。
二人での対話でどうすればいいのかを探っていきます。
 
アメリカとの比較で両国、それぞれのうまく機能しているところ、していないところなどがありました。
2カ国とも先進国で十分発達しているようですが、それぞれの制度の不備をみるとまだまだ途上なのだと感じます。日本では本人が気付いていない貧困がかなり蔓延しているようです。デフレでとりあえず餓死するようなケースがすくないからでしょうか。
 
文章は難しくないのですが、問題は難しいような印象をもちました。
 
個人の生活スキルをあげるというより、(医者や教師といった高学歴で安定した人たちも環境によっては貧困に陥り、本人の努力では抜けられない例をあげてるので)国の社会制度のあり方をかえるためのムーブメントをおこすような方法を模索されていました。