プロダクトデザインのカタチとココロ

10名のプロダクトデザイナーの作品とインタビュー形式の書籍です。
 
フリーランスでやっていくためにヒントをさがし図書館で借りました。
作品もスタイリッシュで現代にマッチしたものです。
インタビューを読むと勇気づけられることも多かったです。
本人がデザイナーなのでデザイナー、デザイン職の地位を高くとらえています。
しかし、現実は世間との意識の差もあるように感じました。
世間の人はデザイナーはやはり絵のうまい人やセンスのある人という感じで尊敬の対象より、変わり者という感じなのではと思います。
そのあたり川崎さんはデザイナーは博士号までとるべきだとおっしゃっています。(いいか悪いか別で)
あらゆる知識を総動員してものをつくり形を作る意味では絵がうまいだけやセンスがいいだけではデザインできないと考えればそうかもしれません。物理的にはデザイナーがいなくても「もの」はできてしまうのでその重要性がなかなか一般に理解されていないのだと思います。特に技術で成長した日本は技術ができればものができるという感じなのでしょう。デザイナーの仕事も絵の描けない人に替って絵を描くだけという仕事も存在しますし。
 
フリーランスで成功するヒントというよりは現状の思いを語られている感じです。
みなさんほとんどが新卒で有名メーカーや企業に入社しコンペなどの受賞ののちフリーランスという形ですすみ新卒後のインハウスデザイナー(企業内デザイナー)での経験がいい意味でも鍛えられて育てられた感じがあります。
(そうでない方もいましたが)
 
村田さんはデザイン専攻でないのにデザイン部に入社できたなぞがわかりました。教授(デザイン専門でない)が頼んでくれたようで入社試験をうけることができたようです。その試験に通ったので本人の努力もありますが。
 
(現実はデザイン関連学部にしか来ない実習の募集に、各学校で数少ない募集枠に選抜で選ばれ、数日間の企業実習に参加し入試のような形で勝ち取って、大手メーカーなどのデザイン職にやっとつけます。最近はますますその傾向が強くなっています。このシステムだとほぼデザイン系学科でないとデザイン部への就職は不可能です。デザイン系学科でもこのルートで就職しないと非常に就職しずらいか、小さな会社で内容的に不本意な業務もやらないといけないデザイン職にしか就けない可能性が高い。学内でも勝ちぬかないといけないし、数日間の実習は事実上入社試験)
 
私はプロダクトデザイナーとしてはその辺(企業実習などを経て大手メーカーでのプロダクトデザイナーとして)が経験できてないところです。
(空間デザインやディスプレイデザインの仕事を企業でしてきてフリーランスでプロダクトデザインの経験も少しありますが)
 
10名のデザイナー
秋田道夫 塚本カナエ 安次富隆 廣田尚子 川崎和男 村田智明 喜多俊之 山中俊治 小泉誠 山本秀夫
 
秋田さん、村田さんは大学院時代に大学に講演に来られたので直接見たことがあります。
喜多さんの事務所大阪で求人されてたので応募しましたがご縁がありませんでした。