ARNE JACOBSEN Timeless Design 和田菜穂子著

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アルネ ヤコブセン
 
デンマークの有名な建築家、デザイナーです。
アントチェアやセブンチェア(画像)で有名なので興味があり読んでみました。
サブタイトル タイムレス デザイン時代を超えた造形美とありました。
以前から無駄がないシンプルなデザインが好印象だったのですが紹介されている建築やその他のプロダクトデザインも同じようなテイストですっきりとした感じがします。
 
図書館で見つけたのでもっと前に出版されたのかと思いましたが今年出版されているようです。
一通りの伝記的な生涯の記述と年代をおって作品を写真入りで紹介しています。
ヤコブセン自身のあまり深い内面まではわからなかったのですが、
比較的若いころから成功は、していて、いい人脈にも恵まれ、
コンペにもたびた優勝してチャンスをものにしています。
しかし、戦争のためユダヤ系なので他国に亡命したり、離婚経験があったり、すべてが順調であったわけではなかったようです。仕事ぶりはかなり熱心な感じで、それで家庭がおろそかになったような印象も受けます。
しかし、作品の建築やインテリアでは家庭空間をよりくつろげる幸せな空間を目指していたように感じます。
実際の自分の家庭と仕事と作品とバランスをなかなか保てなかったのでしょうか、つい仕事モードになるという感じだったのではと想像してしまいます。
 
エピソードの中で、これぐらいレベルのデザイナーでもクライアントや市民(市庁舎のデザインで)の意見で修正変更を余儀なくされる状況があったりしたのはいいか、悪いかは別にして、名もなきデザイナーでは自分のデザイン案がそのまま通ることがいかに難しいか再認識しました。北欧の人らしく自然にも思い入れがあり、そのあたりもインテリアなどに取り入れています。
 
デザインテイストはとても気に入っているので参考にしていきたいと思います。