創造の1/10000   奥山清行著

この方も工業デザイナーです。
どちらかというとカーデザイナーです。
ポルシェやピリンファリーナという超有名どころでトップで活躍してきた方です。
有名なデザイナーとくにプロダクト、建築家は怖くて近寄れないイメージがあります。
日本刀のような感じがします。
 
自身のスケッチをふんだんに取り入れた装丁で非常に美しい本です。
内容は自伝的な、経験をもとにした信念を述べています。
一流の人らしくかなり断定的に「こうだ」と言っています。
哲学といってもいいぐらいです。美大から留学までの挫折を乗り越えた話はなかなかまねできません。
本人は気持ちの持ちようで誰でもできるといってますが。
 
タイトルの1/10000それだけのスケッチのなかからひとつだけがやっと選ばれるということです。
 
アメリカでの奥山さんの教え子で42歳でカーデザイナーのために学校に入りなおしみごとカーデザイナーになった人のエピソードがあり、すごすぎと感じました。
 
ポイントをまとめたいのですがすべての太字タイトルがこころに響くいい言葉なので絞りきれない感じです。
 
ただひとつ本人がデザイナーだからかリサーチやマーケティングから始まるプロジェクトに批判的で、それはちょっと言いすぎなような気もします。いろんなやり方があると思います。
 
一流になるには強い精神力がいるのだと感じました。