インド人の「力」 山下博司著

日本に来る海外旅行者も増え、何かと国際化が叫ばれていますが、
日常暮らしている日本人にはまだまだ外国人は遠い存在です。

中国人なども注目されますが、2番目に世界人口が多いインド人が気になり
本を手にとりました。

もともとインドに対してつかみどころのないイメージでしたが
読んでみると日本の違いをすごく感じます。

宗教や、言語、文化が地域でかなり違い多くあるのでインドをひとくくりでイメージするのは
難しいかもしれません。(それは中国にも言えますが)

著者は香辛料の種類が多く入ったカレーにたとえています。


個々、ばらばらでヨーロッパとはまた違う個人主義というか
スポーツでも団体競技が不向きという感じです。
しかし、団体競技クリケットは人気です。なぜ?
(ここまで協調性がなければクリケットも成立しさなそうですが・・・)

著者は比較的エリートのインド人を例に出すことも多いので
一般的な人たちはまた違うように思います。

エリートインド人達は自分勝手で協調性のないインド人をまとめる力があるようですが
日本のように協調性がないところにエリートのみがそのチームワークの大切さを理解して
取りまとめていくという発想がどのようにして生まれその力をつけていくのか不思議です。

人口が多いので突然変異的にそういった人が出るのかとも思います。
もともとのインド人の考え方や習慣では反面教師的にでも見ないとそういうごく一部のエリートだけが
団体や組織、チームワークでまとめていこうという意識は持てそうになく、
個人が一人で成功すればいいという発想になりそうなのですが。

インドという国は知らない人はいないですが実態や内容などはまだまだ日本人には知られていない存在だと感じました。