35歳を救え NHK「あすの日本」プロジェクト・三菱総合研究所著

サブタイトルが「なぜ10年前の35歳より年収が200万も低いのか」
ほんとにそう思います。
厳しい生活状況の実例がありました。
家族を持っている人のほうがより重い実態が少子化を加速させているのを改めて感じます。
 
不景気+失業および終身雇用がなくなり非正規社員増えている理由が年収減になっているようですが、
雇用に関しては非正規は手取りや時給が同じ能力の正社員から比べて多いぐらいでないといけないのではと思います。つまり企業は正社員雇用のほうが割得となるような制度が必要なのではと思います。
それに耐えれない企業は存続価値が問われている時代になっているのではないかと思います。
今は雇用そのものが非常に少ないのですが。
 
後半は海外イギリスやデンマーク、オランダ、の成功例を紹介していました。
イギリスは職業訓練が就職に直結するしくみ。具体的には必ず面接が受けられるシステム(日本は職業訓練はあっても就活は別にしないといけない書類選考が通らず面接すら受けれない)
デンマークはもともと高い社会保障がゆえに仕事への意欲をださせるため失業保険の支給額を減らしたり期間を減らしたり、支給には職業訓練がセットであり、セットでないと受給できないなどの工夫がされているとのこと。
オランダではワークシェアリングが浸透しているらしい。
 
 
本の3分の1以上がアンケートデータでしたがデータを見たところで特にどうということもなかったので必要なのかとも思いました。
 
著者の解決法としてはワークシェアなどにより雇用の確保を行い、経済的な豊かさの基準の見直しを提案しています。結局は勝ち組の人が収入を減らし、勝ち組の人に収入高から得られる幸せの価値基準を変えてもらうということだろうか?なかなか難しいように思います。